2年で就職できなかったらどうなるか心配な人
就労移行支援を使える期限は2年…その間で就職できなかったらどうなるの?
延長できる?
2年で就職するにはどうしたらいい?
この記事では、こうした疑問や不安にこたえていきます。
この記事でわかること
- 就労移行支援で3年目の延長申請ができるかわかる
- 期限切れで就労移行支援を使い切ってしまった場合どうなるかわかる
- 就労移行支援でちゃんと就職するために大事なことがわかる
結論、3年目に延長が可能なケースもあります。
私は、就労移行支援施設で3年間支援員をしていました。
実際に、3年目の延長申請の手続きをしたこともあります。
また、延長3年目で就職につながった人の担当をしたこともあります。
私の経験も踏まえつつ、就労移行支援で2年過ぎたらどうなるのかを紹介します。
もちろん、延長せずに就職できるのが一番。
延長せずに2年で就職するのに大切なことも解説するので、ぜひ最後まで読んでいってください。
おすすめの就労移行支援を知りたい人はこちらの記事をどうぞ!
もくじ
就労移行支援で3年目の延長申請が可能なケースとは?
延長できるかは、市区町村の役場によって異なります。
延長もですが、就労移行支援については自治体によって結構いろいろ違います。
役所が3年目を認めてくれる方針のところなら、3年目も就労移行支援が使えます。
役所が延長は認めない方針のところなら、2年で終了。
基本的には就労移行支援は2年です
役所とか就労移行支援の支援員さんに聞いて、自分の住んでる自治体が延長できるかどうか教えてもらえる可能性もあります。
ただ、基本的には「原則2年です」って返されます。
役所も就労移行支援も、「延長あります」っていって、ダラダラ訓練されたら困るじゃないですかw
しかも、方針は変わる可能性があります。
なので、延長を期待せずに「2年以内に就職すべし!」と思っておきましょう。
就労移行支援が期限切れになってしまったら
就労移行支援の2年や延長後の3年目を、使い切ってしまったらどうなるか。
主なパターンは以下のとおりです。
- 就労継続A型B型を利用
- 自力で就職活動
- 治療に専念
パターン①就労継続支援A型B型を利用
就労継続支援A型B型と呼ばれる、就職できない障害者向けに働く場所を提供するサービスもあります。
支援員さんがいるので、一般企業で働くのは難しくても、同じ障害のある人たちと一緒に支援を受けながらなら働けそうという人が利用されます。
仕事なので、もちろん給料ももらえます。
ただし、一般企業よりも給料が安かったり、自分のやりたい仕事ができないなどデメリットもあります。
「就労移行支援で一般企業への就職を目指したけどダメだった」という時の選択肢の1つです。
自力で就職活動
- A型やB型の就労継続に行くのはイヤだ
- 一般企業への就職を目指したい
- でも就労移行支援は使い切った
という場合、自力で就職活動を続ける方もいます。
正直、あまりないケースです。
なんでかというと、自力で就職活動しようって決めて就職できる人なら、そもそも就労移行支援を使っている2年の中で就職できるからです。
じゃあ、どういう場合に、このケースが発生するか?
実際の例を1つ紹介します。
クローズでの就職を目指したけどダメだったケース
クローズというのは、障害があることを企業に伝えずに就職することをいいます。
逆に障害者枠で、障害を企業に伝えて就職することをオープンといます。
Aさん
- 両親が自分の障害を受け入れてくれない
- 両親も障害者雇用なんて絶対にダメっていってるし、クローズで就職したい
この方は就労移行支援の2年間、クローズで就職活動しました。
非常にスキルも高く、オープンの障害者雇用であればスムーズな就職ができる見込みがありました。
ご本人に率直に、「オープンで就活してはどうか」と提案しましたが、意志は変わらず。
ご両親とお話もしましたが、確かに障害について理解を得ることは難しそう…
ご本人の希望通り、クローズでの就活を支援しましたが、就職に至らず2年終了。
退所手続きでご両親とも面談
最後の最後ということで、ご両親同席で退所手続きをしたのですが、ご両親から
「ここまでやってダメならもう障害者雇用でもいい」
「一緒にハローワークとか行くから、頑張ろう」
とのお言葉もあり、その後自力でオープンでの就職活動をしていくことになりました。
ご両親の理解を得たり、ご本人の考え方が変わるために2年という時間が必要だったのだと思います。
就職はできませんでしたが、こうした就労移行支援の使い方も私はアリだと思います。
基本退所手続きは本人だけ
ちなみに、普通は退所手続きにご両親は呼びません。
この方については、私が説得目的でお呼びして、運よくうまく行ったという感じです。
治療に専念
2年間、就労移行支援に通ったけど、どうしても体調が整わなかったりした場合は、卒業後に治療に専念するケースもあります。
ただし、こちらも割合的には少ないです。
なぜかというと、そこまで症状がしんどい人は、2年使い切るより前に早い段階で退所するから。
ご本人が就労移行支援に通うのがしんどくて、2年よりもっと早い段階で退所を申し出ることもあります。
支援員から見て、大変そうなので利用中止をすすめることもあります。
支援員から退所をすすめるのはなんで?
私も退所をすすめたことがあるのですが、理由は就労移行支援の期限が2年間だからです。
2年しか使えないのに、体調が整ってなくて欠席ばっかりだったらもったいないからです。
それならもっと体調が整って朝起きられるようになってから、就労移行支援を使った方がいいです。
基本的には、体験の段階で就労移行支援に通えそうかは判断します。
ただし、本人やご家族、周りの支援機関の人の影響とかもあって、
「まずは挑戦してみようよ」
的な感じで使ってみるケースもあります。
これで、意外にちゃんと通える人もいます。
でもやっぱり駄目だったとなり、退所する人もいます。
3年目延長して就職するケースはある
2年で就職できなかったらどうなるか心配な人
2年も訓練して就職できなかったのに3年目で延長申請して就職できる人っているの?
います。
- 延長申請したけど、やっぱりだめで就職できなかった人。
- 延長して頑張って就職したけど、やっぱり働くのがしんどくて退職する人。
- 延長してようやく就職して、そこで長く働き続ける人。
いろいろです。
そもそも延長申請をするのは、何かしら通常よりも就職に難しさのある人なので、確かに3年目で就職して、さらにそこで長く働くというのは大変です。
そうした意味で、3のケースは結構珍しいのですが、1つ例を紹介します。
3年目の延長でようやく自分に合う仕事を見つけた人
重度の知的障害のほか、いくつか障害があって3年目の延長申請をしてやっと自分に合う仕事につけた人がいます。
この方は、毎日遅刻欠席早退なし。
苦手な訓練も自分なりに参加する方でした。
2年間就職活動を続けていましたが、障害が重くできることが限られていました。
そのため、できる仕事がなかなか見つからず、応募しても「うちで十分なサポートができない」とずっと不採用。
3年目にして私が開拓した企業さんの実習に参加したところ、めっちゃ高評価。
そのまま採用となりました。
自分に合う仕事に巡り合えるかは、運の問題もあります。
今回のケースは、運が訪れて自分に合う仕事が見つかるまでの3年間、ご本人が頑張り続けた成果だと思います。
期間内で就職するためには事業所選びが大切
就労移行支援で、期限切れにならず2年以内に就職するためには、事業所選びが重要です。
自分と相性のいい事業所を選びましょう。
自分に合った就労移行支援を選ぶ方法
自分に合った事業所を見つけるには、見学と体験が大切です。
「ここに通いたい」と思う気持ちを持てるか、しっかりと確認しましょう。
【LITALICOワークス】は、業界最大手で、たくさんのデータも持ってます。
首都圏なら人材系企業として有名なパーソルが運営しているパーソルチャレンジ・ミラトレがないかも探してみましょう。
ココルポートも入退室がシステム化されてたり、進んでます。
見学と体験は複数行くと、比較できて自分に合うところが選びやすいです。
まとめ:「就労移行支援で2年過ぎたら」を解決する一番の方法
この記事のまとめは以下のとおり。
- 就労移行支援は、自治体によって延長申請で3年目を使えるところもある
- もし期限切れになったら、就労継続支援、自力で就職、治療に専念など
- 3年目で就職を成功させる人もいる
- 2年で就職できるように見学体験で自分に合った事業所を選ぶ
「2年過ぎたらどうしよう」と、不安になる人も多いと思います。
解決するための一番の方法は、目の前の訓練や就職活動を頑張って、2年以内に就職することです。
「2年過ぎたらどうしよう」と何もしないままでは、不安も解決しません。
就労移行支援に見学や体験に行ってみれば、
「ここに来れば自分でも就職できそうかも」
と思えるかもしれません。
そのためには、まずは見学や体験に行ってみましょう。
見学体験に行って「違ったな」って思ったら、やめたっていいんです。
この記事でおすすめした就労移行支援は、この3つ。
通える範囲にあるか調べて、見学体験しつつ自分に合っているか確認してみましょう。
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